⇔シグルーン [サナキ] シグルーン。 [シグルーン] はい。 何の御用でございましょうか? [サナキ] うむ……大した用ではないのだが…… まだ、わたしが戦うことを不満に思っておるか? [シグルーン] ……サナキ様がご決心されたことであれば、 私が申し上げることはございませんわ。 [サナキ] そうか………… ………… わたしは……羨ましかったのじゃ。 [シグルーン] ? [サナキ] わたしの即位の日じゃったな…… 何が起こっているのか、 何も分からぬ幼子であったが、 民の大きな歓声、 セフェランの暖かさと そなたたち神使親衛隊の凛々しさは 記憶に残っておる。 [シグルーン] 私どもも サナキ様の愛らしいお姿を 覚えておりますわ。 [サナキ] あの頃より、 わたしはそなたたちに 憧れておった。 そなたらが、わたしを守るように わたしもまた、民を守ろうと…… 次第にそう思うようになったのじゃ。 [シグルーン] まぁ…… 身に余る光栄ですわ…… [サナキ] 今は多くの者が石となり、 戦える者は少ない。 セフェランより、 わが身を守る為に学んだこの魔道の力を 皆を守る為に使いたいのじゃ……。 [シグルーン] サナキ様…… [サナキ] よいか、わたしの決心は固い。 それに…… わたしの魔道はセフェランに師事したもの…… 極めれば……誰にも負けるはずのないものじゃ。 …… 話はこれで終わりじゃ。 これからも……よろしく頼むぞ。 (サナキ立ち去る) [シグルーン] ………… サナキ様…… ご立派になられて…… …… この命にかえても かならず……かならず…… お守りしますわ。